モノづくりをする中で学んだ本当にクリエイトしないといけなかったこと〜part2〜
ガンダムがモノづくりで生活するために大切だったことを教えてくれた
ここまでの流れのお話はこちら。
人は、わかっているからこそ安心して動ける。
確認作業で動けると言うことに気づいたことは僕の中で大きな発見だった。
なぜなら、珍しいもの、人が知らないもの、新しいものこそ売れるしはやると思っていたから。
海外旅行に行くとき、カンボジアにいきたいと思うのはなぜだろう?
そこに、アンコールワットがあるのを知っているからではないだろうか?
韓国に行きたいと思うのはなぜだろう?
美味しいものがあると知っていたり好きなアイドルに会えることがあると知ってるからではないだろうか?
知っているからこそ動く。
これが前回の記事で書いた気づいたことの一つ目。
お酒を飲んでガンダムを見る。その中でこんな質問をされることが多かった。
「ねぇどのシーンが好きなの?」だ。
そして、ここイイなとか、このシーン有名だなってところを押さえておいた。
僕「あのシーンとか好きです!」
お客さん「なんで?」「えっ王道すぎるじゃん、本当にすきなの?」
中途半端に答えると、本気で好きな人たちや、その部門の専門家(いわゆるマニア)を敵に回すと言うことがわかった。
するとブワーーーッと感情がこもりまくった説教と説明を受ける。
僕はこの出来事がトラウマだった。だからその後僕がとった行動は、
ガンダムを見て研究するのをやめた(笑)一切やめた。
その代わりどうしたかと言うと、お客さんに聞きまくった。
お客さん「お兄ちゃんはガンダムのなんのシリーズの誰が一番好き?」
僕「…それが、僕あまりガンダム詳しくないんです。でもお客さんにガンダムの話を聞いてなんかめちゃいいアニメなんだって思って好きになってきました。ちなみに、オススメのシリーズとキャラクターって誰なんですか?」
もうこうなるとお客さんは、熱く語ってくれる。
何倍もビールを頼みながら、あのシーンのあそこが最高、あのキャラクターはこうでこうなんだよ〜!なんてふうにたくさん自分の好きな話をしてくれた。
僕「ありがとうございます!今度お客さんが来ていただけるまでに僕そのシーン見ておきます!教えてくれてありがとうございました!」
僕がガンダムバーで学んだ二つめのこと。
素直にきく。しかもプロフェショナルに。
そんな会話をして帰られたお客様のリピート率はびっくりするくらい高かった。
僕「この間教えてもらったあのシーン見ました!めっちゃ感動しました!教えていただいてありがとうございます!」
そしてその日もまた新しい知識をくれる。ここですごいのは僕は1円も払わず学んでいるのだ。プロフェショナルから。お金を払っていただいて学ばせてもらっている。これって普通に考えたらありえないすごいことだ。けれど、僕がガンダムバーで働きながらもガンダムを知らないからこそ、お客さんにとって僕は価値があったわけだ。
自分の知っていることをもっと話したい!伝えたい!教えたい!と言う気持ちを提供できていたと言うこと。
そうしてその日も、また金曜日くるなと言って帰っていったお客さん。
そのあと来たお客さんにこんな質問をされる。
お決まりだ。
お客さん「ガンダムどの話が好きなの?」
こうなったら僕には一つ、答えられることが増えている。
あのお客さんから教えてもらって自分でも見て感動したことろだ。
その話を伝えると、
お客さん「へ〜結構お兄ちゃんも通なところついてくるね〜」
と今度は褒められたのだ。
敵に回すと怖いその分野の専門家の方に褒められるとそりゃもう本当に嬉しかった。
そしてこの後につけた一言がとっても大切だった。
僕「よく来られるお客さんがいるんですがオススメのシーンを教えてもらったんですよ」
お客さん「へぇ〜、その人次いつくるの?一回話して見たいな〜」
僕「来週の金曜にくるっていってました」
そして金曜日、お客さんはの数も売り上げも倍になり、僕に入って来た知識も2倍増えた。
学んだ3つ目。
コミュニティーを作ってあげること
自分が好きなものがあるとわかっているだけでもう十分行く価値はある。
もちろん一人で何回も来てくれるようなリピーターになっていただければ嬉しいけれど、それってきっとお店側の立場からの目線だけ。
ディズニー好きな人がディズニーの話で盛り上がって仲良くなるように
ミスチルファンがライブで仲良くなるように
共通の好きなことでリアルに人と繋がれる喜びがある。
すると次回からは時間が会うときは二人で、ないときは一人でなって言う風にメリットがこちにもあったりする。
価格設定をするときにお店が見ていた視点があった
お客さんともコミュニケーションも取れるようになったし、
ガンダムの話もだいぶ以前よりは覚えた。
でも、僕の中でずっとあった違和感。それは、
1杯700円もするビールの値段。
なぜ?高いと言うお客さん、クレームがないのだろう?
何回も言うけど、ガンダムを見ながらお酒を飲むなら、自宅が一番割安だ。
けれど、お客さんはお店に足を運んで来てくれ高いビールを飲む。
3ヶ月くらいだろうか、仮説を立てまくって僕は一つの答えを見つけれた。
それは、人がお金を払っているポイントが違うと言うこと。
ビールを飲みたいのでなく、ただガンダムを見たいのでなく、大好きなガンダムを仕事帰りにカウンターに座って、ガンダム好きに囲まれてお酒を飲む。その空間そのものにお金を払っているということ。
そして、1杯700円というちょっと高くても払える層のお客さんが多く来るようになっているということ。
ガンダムが放映されたのは1979年。今から38年前。
当時ガンダムに夢中になっていた人たちの多くは30代後半〜50台が多い。
その人たちは今では、仕事をしていれば自然と部下を持つ役職でお給料も上がっている、そして家庭を持っていても自由に使えるお小遣いも増えている年齢層。
まさに、ガンダムバーというものを作る時点で、お客さんもしっかり絞れ、1杯700円のビールと高いと言わず払える層まで考えていたのだ。
すごい!
純粋に僕はそう思った。
世の中には高くてもそれを欲しがる人たちがいる。
これが学んだ4つ目。
そして最後の一つこそが僕をクリエーターという仕事を通して海外を飛び回る生活にしてくれた一番のこと。
その話はこの続きで、、。